趣味が声優!プロの声優になるわけではない人が声優レッスンを受けることはできるのか?

最近、演技ワークショップを定期的に開催していますが、
様々な方が参加されております。

以前、声優養成所に通っていた人、声優志望の人、初心者の人など。

当ボイスアカデミーはプロの声優を目指す人から、
演劇を生かしてコミュニケーション力を高めたい
という人も参加されていらっしゃいます。

 

そんな中でこんな疑問も湧き上がってきています。

「趣味として声優学校に通うのはダメなのでしょうか?」

という話についてお話していきたいと思います。

プロの声優を志望しているわけではない人もいる!?

確かに声優学校・養成所に通っている人達は、
プロの声優を目指している人達ばかりです。

ですが、中には会社員として働いていて、
特に会社を辞めて本気で声優になりたいというわけではなく、
これから何か新しいことを始めたい!

 

そんなふうに思って、声優に興味を持ち、

“趣味として”

始めることはできないのだろうか?

と思っている人もいるようです。

 

個人的に声優の勉強をするのに一番やりやすいのは
本屋さんに行って、
声優の専門書などを買って勉強していく
ということはできるのですが、

いざ、自分ひとりで独学でやっていくには
わからない点も多く、実際にそれらのことを聞ける
声優学校などに行ってみたい
という考えを持っている人もいるようです。

 

こういった人は少なからずおりまして、
目標はそれぞれだと思うので全く問題ないかと思います。

ただ、趣味の範疇でやっていくという人の場合、
プロを目指して真剣に声優になると取り組んでいる人達に交じって
一緒にやっていくには失礼にあたるかもしれない。

というふうに思い悩んでいたりもするようです。

 

結論から言ってしまうと、
こういった方々が声優学校や養成所に行っているケースは
少なからずあります。

プロの声優になるつもりはないが、熱心に声優の勉強をしている人もいる

私の過去の経験談ですが養成所に通っていた時、
プロの声優になるのではないが、
声優の勉強をしておきたいという人が同じクラスにいました。

そういった理由で養成所に来る人もいるんだな
というふうに思っていましたが、
今となってしまえば素晴らしい行動力の持ち主
だったんだなと思います。

 

その方はプロを目指している人と比べると
明らかに目指す方向性が違っていました。

それはレッスンで習ったことを忘れないように
事細かく文章でまとめて残していたのです。

ここまではごく普通のことかもしれません。

 

ですが、それだけではありません。

すごいのは、そのまとめた内容を
クラスのみんなのことを考えて共有しているという点です。

 

本来であれば、復習する内容は
自分自身がわかる範囲で
まとめておけば大丈夫であるはずが、

自分以外のみんなにもわかりやすいように
内容をしっかりまとめている。

 

配布された資料すらもパソコンで打ち込み、
まとめてしまう。

それを毎回欠かさず次回のレッスンの時に、
クラスのみんなに共有している。

 

講師の先生でもないのに、
なぜこの方は自主的にこんなことをやっていたのか?

実は、その方は最終的にはプロになるというよりかは、
声優の勉強を趣味としてやっていて、
勉強したことを自分なりにまとめておこう。

 

そして、クラスのみんながより理解できるように、
成長できるようにと、
レッスン内容を文章にしてまとめていたのです。

はじめは勉強熱心な方だな、
私も頑張らないとなと思っていました。

 

クラスのためにガンガン動いているのを、
講師の先生も見てますから、
とても好感度が高かったと思います。

 

ですが、レッスンを一年間一緒にやってその後、
2年目に進級することなくこの方はやめてしまいました。

その時は講師の先生も驚いていました。

勉強熱心でとても意欲を持って取り組んでいる方でしたから。

 

その後もこの方と交流はあったのですが、
後日会ったときに話をきいたら

「一年間、クラスのみんなと一緒にレッスンが受けれて、
終了講演にも出演できて本当に楽しかった。」

というふうにおっしゃられていました。

 

最終的には、その一年間のレッスンの内容が詰まった
まさに声優を目指す教科書的なものが出来上がり、
2年目にあがったクラスのメンバーに
冊子として配ってくれたのです。

 

声優養成所に通い、こういった取組みされる方は
稀な方だと思いますが、
いまでも世界中見てもどこにもない
このクラスで共に過ごした仲間が作り出した

“教科書”

は私の家に大事に保管してあります。

 

プロの声優を目指す人は
どちらかというとフィーリングで身につけている人が多く、
このようにレッスンで学んだ内容を事細かくまとめて、
本にしてしまうくらいのことをしてしまうのはすごいことだと思います。

演技はコミュニケーション力を鍛える

人とコミュニケーションを取るのに
とても効果的なのが、演劇だと思います。

 

事実、私が声優を目指したきっかけも

「人見知りを直したい」
「人としゃべれない自分が嫌だ」

ということも理由のひとつにありました。

 

ですから、声優のプロを目指すわけでもない人が、

「コミュニケーション力を身につけたい」
「自己啓発の一環としてスキルアップを図りたい」

ということで、
声優学校や養成所に足を運ぶケースは結構あったりするのです。

 

いわば、声優学校ならぬ
コミュニケーションスクールといったところでしょうか?

当時プロの声優を目指してレッスンを受けていた
自分からしてみればびっくりですね。

趣味で演技の勉強をすることは素敵なことです。

プロの声優を目指していなくても、
趣味で演技の勉強をすることは素敵なことです。

演じることは楽しいですし、
新しい自分の発見にもつながり、
考え方もポジティブになっていきます。

 

プロを目指してなくても、

それがたとえ、趣味であろうが、
コミュニケーション力を鍛えるのが目的であろうが、

ちゃんとした目標があって声優学校や養成所に通うということは
失礼でもなんでもなく、むしろ表現力を身につけに、
本格的に学びに来るということ自体が素晴らしいことだと断言できます。

 

それこそ、表現することを趣味にできる人
なんて素敵だなと思ってしまいます。

ですから、プロを目指していなくても、
他の人と違う趣味を持ってみたいという人は、
声優学校や養成所に通ってみるのも面白いかもしれません。

 

全日制以外にも週1クラスなどあるくらいですから、
このくらいであれば、仕事と両立できますし、
費用もそこまで負担にはなりません。

 

当アカデミー参加者で長野から東京まで来て
ワークショップに参加されている方もいますが、
これをきっかけに東京に来る口実ができたというような
お茶目な方もいらっしゃったりします。

 

なにもプロの声優になることがすべてではない。

その方々は人生をより充実させるために、
表現することを趣味として、
プロ声優にはならなくともコミュニケーション力を
向上させるために声優の勉強をしている。

 

そんなふうな人を応援したくなりますね。

プロの声優を目指している人も、
幅広い視野を持って
いろんなことを吸収していってもらいたいです。

 

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