声優になるのに必要なスキル・資質とは?

今回は声優になるのに必要なスキル・資質についてお話します。

これらを頭に入れておき、どんどん前に進んでいきましょう。

声優は日本語のプロである

まず大前提として『声優は日本語を使う職業』です。

そのため、台本や原稿を渡されたら、
そこに書いてある文章を正しく読めなければ話になりません。

また、現場で台本や原稿を渡され、
そこに書かれているセリフをすぐさま言わなければならない時もあります。

 

そういった時は読解力が非常に重要になります。

ただ単に台本を読むだけではダメです。

台本に書かれている文章を読んで理解した上で、
はじめて声に出して表現することが可能になります。

 

「この場面で、このキャラはどういった感情を抱いているのだろうか?」

といったことを理解していかなければいけません。

 

その理解がないままセリフを読んだとしたら…

それは声優の仕事をしているとは言えません。

 

『活字にあなたの感情を乗せ、言葉に命を吹き込むのがあなたの仕事なのです!』

 

そのためにはまず日本語のプロになること。
正しい日本語をしゃべれること。

そして読解力を身につけること。

これらが必要スキルになります。

 

前の記事でアクセント辞典についてお話させていただきましたが、
日本語の正しい発音ができなければ仕事にならないです。

だからアクセントに不安のある人はその都度
アクセント辞典で調べ、修正していかなくてはなりません。

 

これらのことを加味して、
総合的に見ても国語力が求められるのが声優という職業なのです。

声優は声だけで全てを演じなければいけない

声優は「声の演技者」であることから、
声だけでいかにそのキャラクターに命を吹き込み、
イメージに近づけることができるかが問われます。

これが芝居でしたら、表情に身振り・手振りも加えて演技もできます。

声優さんでもマイク前で身振り・手振りも入れて
声により感情がのるようしゃべっている方もいますが、
声優は声でしか表現できない。

 

そのため、舞台と違い
声の演技をオーバーにしていかなければなりません。

「自分と役柄を融合させたリアルな演技をする」

というところからさらに踏み込んで、
そのキャラクターの等身大に合った演技が求められます。

声優の仕事は多岐にわたる

最近では声優は声の仕事だけにとどまりません。

時には俳優として、司会者として、MCとして、歌手として、
またはTVドラマやバラエティー番組に出演される方もいらっしゃいます。

 

どちらにしても「演技をすることが好き」という面では、
舞台役者でも俳優でも声優でも違いはなく、
あとはそれぞれの見せ方だったり、
演技の方向性や表現の違いになってくるでしょう。

そういったことを考えるとジャンルにとらわれず、
声だけの勉強をするのではなく、
様々な経験を積んでほしいと思っています。

決して諦めない強いメンタル

声優の専門学校や養成所に通ったとしても、
必ず声優という職業に就けるということはありません。

専門学校や養成所からさらにプロダクションに所属できたとしても、
必ずしもお仕事を貰い続けることができるかというとそうでもありません。

また、入ったプロダクションによっては
お仕事を貰えたとしても、
あなたがやりたかったお仕事が全然来ないということもあり得ます。

 

このように声優を本職として生計を立てていこう
としている人にとってみれば、
いつ挫折してもおかしくない現実が待ち受けています。

そんな時でも決して諦めず、
しっかり前を向いて進み続けることができるメンタルは
プロを目指す声優にとって必要なメンタルなのです。

 

これは私の経験談ですが、
プロダクションに所属した際に音響監督さんから、
スポーツでよく使われる
『メンタルトレーニング』
という本を読むようにと薦められました。

 

仕事現場に出ますとマイク前で一発録りが殆どです。

掛け合いでもした際に自分が失敗でもしてしまえば、
一緒にやっていた声優さんに
再度同じ場面を演じてもらう必要が出てきます。

これが大御所声優さんとの共演ともなると、
新人声優にとってのしかかるプレッシャーは
すさまじいものがあります。

現場で物怖じしない精神力、強いメンタル。
こういったものも身につけることが声優として必要なのです。

声優は身体が資本。自己管理能力

声優の武器、商売道具は『自分の声』です。

プロスポーツ選手が理想的な身体をキープするために、
食事のバランスに気を使うのと同様に
声優もまた、商売道具である『声』を
いつでも万全な状態で発揮できるようにしておく
「自己管理能力」が求められます。

 

アフレコ本番の日や大事なオーディションの日などに
風邪を引いて声がうまく出せないということになってしまえば、
オーディション合格も難しくなってしまいます。

 

健康管理も自分の問題。

 

そういったことが求められていることを理解し、
常日頃から100%の状態にもっていけるようにしておく。

こういった自己管理能力も声優には重要な資質なのです。

自分という商品をどのようにアピールするか営業力が問われる

声優はある意味「個人事業主」です。

そのため、自分という商品をどう営業していくか?
こういったことを考えるのも大事です。

 

声優のオーディションで言えば、たくさんの方が応募されます。

そんなたくさんの応募者の中から、

「どうやったら最終的に残れるのか?」
「どう演技してアピールすればいいのか?」
「面接でいかに自分を売り込むことができるか?」

こういった内容次第でオーディションの結果や
その後の活躍の場は大きく変わってきます。

 

これはワークショップ時でも同じです。

ワークショップでは前回までの自分からどう変わったのか?

どういったことを考え、演じ分けしてきたのか?

など積極的にアピールする場でもあります。

 

普段からオーディションと思って、
ワークショップに臨んでいくと
いざ、オーディションとなった時でも良いアピールができるはずです。

 

営業力といってしまうと、
声優の本質である声とは少し違ってしまいますが、
それでも自分を覚えてもらう、
印象付けるための営業力というものも声優には必要な資質です。

 

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