役作り・台本から物語を鮮やかに表現する6つのステップ

前回は
《やってはいけない台本の読み方。初見で台本を見て陥りがちなこととは?》
ということで、
3つのポイントを書かせていただきました。

今回は前回のことを踏まえて、
芝居作りをする上で正しいとされている台本の読み方
をお話していきたいと思います。

台本の読み方手順~説得力あるお芝居、魅力的なキャラクターを演じられる

台本の読み方にも手順がありまして、
これらの順番に読んでいくことで
芝居に一貫性を持たせることができ、

説得力あるお芝居、魅力的なキャラクターを
演じられることができるようになります。

1.感情移入しないで客観的に物語を読んでいく

前回でも書きましたが、いきなり感情を込めて読んでいては
演技もちぐはぐになるというのはご理解いただけたと思います。

その上で、はじめは“このキャラクターがやりたい!”
という気持ちがあったとしてもまずは客観的に読んでいきましょう。

 

☆読み進めていく際のポイント☆

◆その物語が表現したいことは何なのか?
(例:友情もの、ギャグ要素、恋愛など)

◆物語の流れをつかむ

◆キャラクター同士の関係性を知る

これらのことを読み取り、
どういう物語でどんな登場人物がいるのかを整理していきましょう。

 

台本は一度読んだだけでは物語全体を把握できない可能性が高いので、
2度、3度と繰り返し読んでいくようにすることで
深く理解ができるようになっていきます。

2.自分の演じるキャラクターの主観で読んでいく

演じるキャラクター、演じたいキャラクターが決まっているのであれば、
そのキャラクターの主観で物語を読んでいってみましょう。

 

キャラクターの主観で読み進めていくと

◆キャラクターの性格

◆そのキャラクターの周りにいる登場人物との人間関係

がつかめるようになっていきます。

 

ここでは無理してそのキャラクターの感情をつかむ
というふうに意気込むよりかは、
どちらかというと

“そのキャラクターのことを知る”

という事に重点を置いてください。

1.に続いて繰り返し読むようにしましょう。

3.自分の演じるキャラクターに感情移入して読んでみる

台本に書いてある物語や登場人物の関係、
演じる自分のキャラクターの性格がつかめてきましたら、
実際に感情移入して読んでみましょう。

それでもまずは黙読がいいです。

声に出して読んでも構いませんが、
まずはいろんな読み方をしてみるのがポイントです。

ひとつの演技でセリフの言い方を練習しすぎると、
固定された演技になってしまったりします。

 

ですので、感情移入してみて、
そのキャラクターのセリフから
ワクワクするような感情が生まれてくるのであれば、
その物語の世界に没頭できます。

その域まで達すればセリフもしゃべりやすくなるはずです。

4.実際にみんなで読み合わせをしてみよう

ここではじめて読み合わせになります。

読み合わせでもひとりの時と同じように、
まずは感情を入れずに読んでいきましょう。

 

たとえ感情を入れずに読み合わせしたとしても、
読み方に人それぞれ癖というのがあります。

読み合わせしていくことで、
そのメンバー間でそれぞれどんな演技をする人なのかが
雰囲気でわかると思います。

 

何度か感情を入れずに読み合わせした後、
いよいよ感情を入れて読んでいってみましょう。

その際にキャラクター同士で演じ方が変わってくるでしょう。

それはメンバーそれぞれの
キャラクターの解釈が違うところからきているので、
やってみるとちぐはぐな演技になってしまうことが多いです。

 

いきなりまとまった演技ができないのは当然ですから、
はじめはあまり気にせずにやってみてください。

5.それぞれ演じているキャラクターを役者同士で意識を擦り合わせていきます

さきほどの演技ですと、
役者同士が共通の意識を持っていないと、
バラバラな演技になってしまい
その物語の方向性がわからなくなってしまいます。

ですので、ここからは意識の擦り合わせをしていきます。

 

自分と絡みが多いキャラクターや重要な登場人物、
相棒や幼馴染、恋人同士といったキャラクターは
台本に書かれていない部分までを練っていく必要があります。

また、幼馴染の父親・母親、同級生といった過去を知っているキャラクターがいるのであれば、
その人たちともキャラクターの関係性を話していくことが大事です。

 

一人のキャラクターに対する過去の事実が異なってしまうようでは、
話がわからなくなってしまいますからね。

ですので、お互い共通認識をしていきましょう。

6.共通認識が確立したところで再度読み合わせをしましょう

ここまでのステップを踏んでいきましたら、
あとはメンバーで芝居を作り上げていきましょう。

この状態になってようやく、
本気の感情で読み合わせをしていくことができます。

 

ここまで読んでいただけたのなら、
おわかりかと思いますが、
芝居は一人で作るものではありません。

相手の言葉や行動ひとつで全く印象が変わったり、
それを受けてどういうセリフを返していけばいいのか?

といったようなことをしていくことで
はじめてそのキャラクターの「セリフ」が生きてくるのです。

 

だから、いくら一人で練習したとしても、
それは外面の演技にしかなりません。

ある程度一人で練習した後は、
どんどんほかの役者さんと一緒に演技をしてみてください。

それをすることで声優としての演技力、感性が身についていきます。

まとめ

台本の読み方として以上のようなステップがあります。

丁寧に読んでいけばしっかりと物語を把握することができ、
キャラクター設定も深くなり、自然といい演技になっていきます。

 

台本に書いてある物語の設定をあなたがきちんと理解し、
生きたセリフを話す魅力的なキャラクターを演じれるかは
こういった段階を踏んでいくことで培われていきます。

あなたが演じるそのキャラクターが
ちゃんと舞台に立てるように
正しい台本の読み方を覚え、実践していくようにしましょう。

 

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